訪問看護師が気をつけるべきミスとは?3つの事例から学ぶ

訪問看護師として働く中で、注意すべきミスはいくつもあります。今回は、その中でも特に起こりやすい3つの事例について、具体的なエピソードを交えてご紹介します。訪問看護ならではのミスについて、ぜひ参考にしてみてください。

1. 内服セットミスのリスク

訪問看護では、利用者さんの内服薬をセットする場面がよくあります。特に、複数の薬を服用している場合、そのセットミスが起こりやすくなります。例えば、透析患者さんの場合、透析日とそれ以外の日で内服する薬が異なることがあり、誤ってセットしてしまうと、重要な薬を飲み忘れる危険があります。こうしたミスを防ぐためには、細心の注意を払い、複数のスタッフでダブルチェックする体制が重要です。

2. 利用者情報の共有不足によるトラブル

在宅での看取りや緊急搬送の対応は、事前にしっかりと確認しておくべきポイントです。ある利用者さんの場合、訪問診療の際に「在宅で最期を迎えたい」との意向が示されていたにもかかわらず、家族や訪問看護師への共有が不足していたために、救急搬送してしまったケースがありました。このようなトラブルを避けるためには、利用者の希望や状況をすべての関係者間で共有し、情報の齟齬がないようにすることが大切です。

3. 医療保険と介護保険の誤使用

訪問看護では、利用者の保険適用を誤ると大きな問題になることがあります。がん末期の患者さんの場合、介護保険ではなく医療保険での対応が必要ですが、誤って介護保険で訪問を開始してしまったケースがありました。このミスにより、利用者さんに過大な負担がかかる可能性があり、細心の注意が求められます。指示書や保険適用の確認を徹底し、間違いがないように注意しましょう。

4. ダブルチェックの重要性

訪問看護では、ミスを防ぐためのダブルチェックが欠かせません。特に、内服セットや重要な情報の確認、保険適用の確認など、二重確認を行うことで、ミスのリスクを大幅に減らすことができます。訪問看護の現場では、多忙な業務の中でも、必ず複数のスタッフで確認を行うように心がけましょう。

5. 情報共有の徹底

訪問看護師として、利用者の状態や希望を正確に把握し、関連する医療スタッフや家族としっかりと情報を共有することが重要です。訪問時に得た情報を漏れなく記録し、他のスタッフや医師に伝達することで、チーム全体で利用者のケアを最適化できます。

6. 振り返りと改善の継続

どのような職種でも、ミスは避けられないものです。しかし、重要なのはそのミスから学び、同じことを繰り返さないための対策を講じることです。定期的にミーティングを行い、発生したミスについて振り返り、改善策をチーム全体で考える習慣をつけましょう。


訪問看護師としての経験から学んだこれらのミスを参考に、皆さんも日々の業務に役立ててください。しっかりとした対策を講じることで、利用者さんにとって最良のケアを提供できるよう努めましょう。

参考リンク:訪問看護師が出くわしやすいミス3選!

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